中国による尖閣領海侵入の予告――漁船団と公船を用いた日本の実効支配切り崩しへの重大な警告

中国政府が日本政府に対し、尖閣諸島周辺で多数の中国漁船が航行する可能性を示しながら、日本にはその航行を制止するよう要求する資格がないと伝えていたことが明らかになった。
中国が漁船団と公船を一体的に行動させ、日本の領海警備能力を試しながら尖閣諸島に対する日本の実効支配を段階的に切り崩そうとする危険性を伝える、2020年8月3日の記録である。


2020-08-03
本稿は、2020年8月3日付の産経新聞一面に掲載された、尖閣諸島周辺における中国漁船団と中国公船の動向に関する記事からの引用である。
中国政府は、尖閣諸島周辺で多数の中国漁船が航行する可能性を示したうえで、日本側にはその航行を制止するよう要求する資格がないと主張していた。
これは、単なる漁業活動をめぐる発言ではない。
中国側が漁船と公船を組み合わせて尖閣諸島周辺への圧力を強め、日本の警備能力と対応意思を試しながら、日本の実効支配を段階的に切り崩そうとする可能性を示すものだった。
引用原文
2020-08-03
日本の実効支配の切り崩しに向け、挑発をエスカレートさせる可能性もあるとみて日本政府内では危機感が高まっている。
以下は、今日の産経新聞の一面からである。
中国、尖閣に漁船団予告
領海侵入「日本は制止できぬ」
中国政府が日本政府に対し、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での多数の漁船による領海侵入を予告するような主張とともに、日本側に航行制止を「要求する資格はない」と伝えてきていたことが2日、分かった。
16日に尖閣周辺で中国が設定する休漁期間が終わり、漁船と公船が領海に大挙して侵入する恐れがある。
日本の実効支配の切り崩しに向け、挑発をエスカレートさせる可能性もあるとみて日本政府内では危機感が高まっている。(半沢尚久)
16日の休漁明けにも
主張を伝えてきたのは、7月2~5日に尖閣周辺の領海に侵入した中国公船2隻が日本漁船1隻に接近し、平成24年の尖閣諸島国有化以降最長の39時間以上も領海にとどまった時期。
中国政府当局は「日本の海上保安庁は(尖閣周辺で)1隻の日本漁船すら航行するのを止められなかった」と批判し、「数百隻もの中国漁船の(尖閣周辺での)航行を制止するよう(日本が)要求する資格はない」と述べた。 
日本政府高官はこの主張を「休漁明けの挑発を正当化する布石」とみる。 
尖閣周辺では28年の休漁明けに4日間で延べ72隻の漁船が領海侵入し、公船15隻も領海侵入したり領海外側の接続水域を航行。
30年以降は中国当局が尖閣周辺に漁船が近づかないよう指示していたとされる。 
今年は、4月に予定していた中国の習近平国家主席の来日の延期が3月に決まると、尖閣周辺で公船が確認され続け、今月2日も接続水域を航行。
111日連続の確認で、国有化以降最長を更新している。 
中国政府は、5月8~日に公船が領海に侵入して日本漁船を追尾した、「『中国の領海』で違法据業」している日本漁船を「法に基づき追尾・監視」したとの見解を表明。
法執行を強調することで、中図の領有権主張を強める狙いがあった。 
漁船の大挙侵入予告にも同じ意図がある。
日本政府が「存在しない」とする領有権問題が存在し、日中が対等な立場にあると喧伝するため、意趣返しとして魚民に領海侵入を促し公船も随伴させる可能性がある。
沖縄県警は休漁明けに備え、海保と国境離島警備隊を4月に新設し警戒感を強めている。

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