コロナより桜と森友を優先した立憲民主党――支持率下落の本当の理由

立憲民主党の支持率下落は、高井崇志議員の不祥事だけが原因ではない。
コロナ危機が迫る2020年1月末から3月にかけ、同党は国会で桜を見る会や森友学園問題を優先するかのように振る舞った。
本章は、阿比留瑠比氏の産経新聞連載をもとに、立憲民主党の政治手法、福山哲郎幹事長の認識違い、日本維新の会の支持率上昇、そして野党が安倍政権の最大の補完勢力になっている現実を論じる。

2020-04-23
立憲民主党が、コロナ危機が迫りくる今年1月末ごろから3月にかけ、国会でそれよりも首相主催の桜を見る会や森友学園問題の方が重要であるかのように振る舞った。
以下は、立民支持率下落の虚実、と題して、今日の産経新聞に掲載された阿比留瑠比の連載コラムからである。
阿比留瑠比は現役最高の記者の一人である。
まるで分かっていない。
あるいは、これまで固執してきた政治手法を今さら否定できず、現実から目をそらしているのか。
立憲民主党の福山哲郎幹事長が、21日の記者会見で述べた言葉を聞いて、思わず「ダメだこりゃ」と声が出た。
福山氏は記者に、報道機関各社の世論調査で立憲民主党の政党支持率が下落傾向にある理由について問われ、こう分析してみせたのだった。
「この局面で支持率が落ちたのは、高井議員の不祥事が原因だと考えている。
早く支持率が戻り、上昇機運になるように、心を引き締めてやっていきたい」
立憲民主党に所属していた高井崇志衆院議員、除籍、が、新型コロナウイルス対策で改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき緊急事態宣言が発令された後も、繁華街の風俗店で遊びほうけていたと、週刊文春が報じたことがきっかけだというのである。
だが、この福山氏の言い分は筋が通らない。
第一、文春報道は16日発売の4月23日号での話だが、立憲民主党の支持率低下はそれ以前から顕著だった。
結党以来最低。
産経新聞社とFNN、フジニュースネットワーク、の合同世論調査、11、12両日実施、では、立憲民主党の支持率は3.7%と、前回7.7%から急落し、結党以来過去最低となっていた。
一方、日本維新の会の支持率は前回の3.8%から5.2%へと伸び、野党トップに躍り出た。
また、毎日新聞がその1週間後の18、19両日に行った世論調査でも、立憲民主党の支持率は5%、前回は9%、と下落し、日本維新の会の6%、同4%、に逆転された。
毎日の調査で、立憲民主党の支持率が日本維新の会を下回ったのは初めてだった。
さらに朝日新聞の18、19日の調査でも、立憲民主党は支持率を1ポイントながら減らし、5%にとどまった。
確かに毎日、朝日の調査は文春報道後ではあるが、高井氏は立憲民主党の主要ポストに就いていたわけではないし、知名度が高いともいえない。
果たして支持率に大きな影響が出るだろうか。
新聞、テレビも大きく取り上げてはおらず、支持率下落を高井氏のせいにするのは無理がある。
安倍晋三内閣の支持率も数ポイント落ちているのに、立憲民主党には期待が集まらないどころか見放されている。
コロナより桜。
なぜか。
それは立憲民主党が、コロナ危機が迫りくる今年1月末ごろから3月にかけ、国会でそれよりも首相主催の桜を見る会や森友学園問題の方が重要であるかのように振る舞ったためだろう。
福山氏自身、3月4日の参院予算委員会でこう述べていた。
「総理、嫌でしょうが桜を見る会について質問します。
時間が余れば、コロナ対策もやります」
実際は福山氏はコロナ対策に関する質問も行っているが、こんな言い方を聞いた国民はどう思うだろうか。
どうせ何も出てこない不要不急の質問を、安倍首相に嫌がらせをするために優先させていると受け取られても無理はあるまい。
一方で、憲法への緊急事態条項盛り込みを主張するなど、早くから危機感を表明していた維新は評価を上げたのである。
「立憲民主党は文句ばかりで全然ダメだと、保守じゃない人も言い始めた。
国民への一律10万円給付についても、してもしなくても政府に文句を言うのかと」
自民党幹部はこうほくそ笑む。
このまま変わらなければ、立憲民主党は皮肉にも安倍政権を誰よりも強力に支える「補完勢力」であり続けよう。
論説委員兼政治部編集委員。

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