香港の自由と法の支配を守るため、日本の国会は立ち上がるべきである

香港国家安全維持法の施行によって「一国二制度」が形骸化し、香港市民への弾圧が強まる中、日本の国会はなぜ沈黙を続けたのか。
自由、民主主義、人権、法の支配という基本的価値を守るため、閉会中審査、臨時国会、香港の自由を守る国会決議、対中制裁の検討を求めた産経新聞社説を紹介する。


2020年7月14日
以下は先日、「国会は立ち上がらぬのか」と題して掲載された産経新聞の社説からである。
香港の危機と日本。
「一国二制度」を形骸化させ、香港市民から自由を奪う香港国家安全維持法が施行された。
香港では早くも弾圧が強まっていた。
香港と同じ東アジアに位置する日本には、自由と民主主義、法の支配という基本的価値を擁護するために果たすべき役割があるはずである。
ところが、日本の国会は傍観するばかりだった。
【冒頭引用】
香港と同じ東アジアに位置する日本は、自由と民主主義、法の支配という基本的価値を擁護するために果たすべき役割があるはずだ。
ところが、日本の国会は傍観するばかりである。
【本文】
「一国二制度」を形骸化させ、自由を奪う香港国家安全維持法が施行された香港で、早くも弾圧が強まっている。
香港と同じ東アジアに位置する日本は、自由と民主主義、法の支配という基本的価値を擁護するために果たすべき役割があるはずだ。
ところが、日本の国会は傍観するばかりである。
国会が閉会中であるという言い訳は通用しない。
日本は、自由を求める香港市民と連帯しなければならない。
香港返還記念日の7月1日、香港では1万人以上の人々が、香港国家安全維持法に抗議するデモに参加した。
弾圧の強化が予想される中での、勇気ある行動だった。
香港警察は、違法集会などの容疑で約370人を逮捕した。
そのうち10人に、香港国家安全維持法違反が初めて適用された。
「香港独立」と書かれた旗を持っていただけで逮捕された市民もいた。
中国の習近平政権の意を受けた香港警察による取り締まりである。
米国政府は、中国を厳しく非難している。
米国議会の上下両院は、香港の「高度な自治」を侵害する中国当局者らに制裁を科すことを求める法案を可決した。
日本を含む27カ国は6月30日、国連人権理事会において、中国政府に香港国家安全維持法の再検討を求める共同声明を発表した。
安倍晋三首相自身が直接発信していないことは解せない。
一方で、菅義偉官房長官と茂木敏充外相は、記者会見や談話を通じ、同法の制定に遺憾の意を表明した。
そのような中で際立っていたのが、無反応を決め込む日本の国会の体たらくだった。
日本の国会議員は、日頃から自由や民主主義の大切さを説いている。
それにもかかわらず、肝心な時には強面の中国を恐れる内弁慶ばかりなのか。
それとも本当は、自由、民主主義、人権という普遍的価値の意義すら理解していないということなのか。
衆議院外務委員会や参議院外交防衛委員会は、閉会中審査を開くべきだった。
対中制裁の必要性を含め、政府の対応を質すべきだった。
短期間でも臨時国会を開き、香港の自由を守る国会決議を採択するよう呼びかける政党はないのか。
与党である自民党と公明党の動きも鈍かった。
自民党の外交部会と外交調査会の役員会は7月3日、習近平国家主席の国賓来日中止を求める非難決議案をまとめた。
近く正式に決定し、首相官邸へ提出するというものだったが、いかにも遅い。
しかも、部会レベルの決議にとどまるのであれば、自民党全体の意思表明とまでは言えない。
問われているのは、自由を守るのか、それとも中国の顔色をうかがうのかということである。
どちらに重きを置くのかが、はっきりと分かる正念場だった。
日本の国会は、自由、民主主義、人権、法の支配を本当に重視しているのか。
言葉だけでなく、行動によって示さなければならない。
香港市民が自由を守るために勇気を振り絞って立ち上がっている時、日本の国会だけが傍観者であってよいはずがない。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください