花々はメンデルスゾーンを聴く――ハイフェッツ、ミュンシュ、ボストン交響楽団と京都府立植物園・長居植物園
2026年6月11日 京都府立植物園
2026年6月12日 長居植物園
2026年6月11日、京都府立植物園。
そして翌6月12日、長居植物園。
初夏の二つの植物園で出会った花々を、今度はヤッシャ・ハイフェッツのヴァイオリンで綴った。
曲は、メンデルスゾーン《ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64》。
ヤッシャ・ハイフェッツ。
シャルル・ミュンシュ指揮。
ボストン交響楽団。
20世紀を代表するヴァイオリニスト、ハイフェッツの研ぎ澄まされた音。
一音一音に曖昧さがなく、驚異的な技巧の向こうから、メンデルスゾーンの情熱と抒情が鮮烈に立ち現れる。
その音楽に、京都府立植物園と長居植物園で撮影した花々を重ねた。
花は言葉を持たない。
しかし、その姿には、音楽と同じように、静けさがあり、歓びがあり、生命の輝きがある。
第1楽章の冒頭、独奏ヴァイオリンが一瞬にして立ち上がる。
第2楽章では、時が静かに流れてゆく。
そして終楽章では、光の中を駆け抜けるような音楽が広がる。
その一つ一つの瞬間に、初夏の花々が応える。
2026年6月11日の京都。
2026年6月12日の大阪。
異なる二つの場所で出会った花々が、ハイフェッツのメンデルスゾーンによって、一つの時間の中に結ばれた。
写真と音楽。
時代も場所も異なる二つの芸術が出会った時、そこには、撮影した日にはまだ存在しなかった新しい風景が生まれる。
ハイフェッツ、ミュンシュ、ボストン交響楽団。
そして、京都府立植物園と長居植物園の花々。
メンデルスゾーンの永遠の旋律とともに。