菅直人首相の「在日献金」問題――返金日をめぐる決定的な「ウソ」と政治責任
菅首相の決定的「ウソ」…6月17日号、週刊朝日より
2011-6-8
「在日献金」をスクープした本誌が暴く
*文中黒字化は私。
本誌がスクープした菅直人首相の「在日献金」問題は、突如として日本を襲った大震災によってウヤムヤになった。
しかし、いま永田町で繰り広げられている。”茶番”を見るにつけ、この国の不幸を感じざるを得ない。
あえて言おう。やはり菅首相はあのとき、辞めるべきだった!
内閣不信任決議案を巡る菅首相の〝不透明”な辞任表明に、鳩山由紀夫前首相は「ペテン師」と言い放った。
騙されたと憤る鳩山氏の気持ちはわからないでもないが、自身の延命のためなら何でもする菅首相の 〝本性”は、いまさら驚くことではない。
本誌が大震災の発生直前にスクープした「在日献金一問題でも、菅首相は都合良く〝事実”を歪め、乗り切ろうとしているのだ。
まずは、この違法献金問題を振り返っておこう。
菅首相の資金管理団体「草志会」は、横浜市内で不動産業などを営む在日韓国人K氏から2006年に100万円、09年に4万円の献金を受けていた。
政治資金規正法は、政治家が外国人から寄付を受けることを禁じている。
本誌が報じた1週間ほど前には、前原誠司前外相が、同じく在日韓国人から計25万円の献金を受けていた問題で辞任に追い込まれていた。
わずか「25万円」で外相のクビが飛んだのだから、「100万円」以上の首相はどうなのかー菅首相の進退を巡って永田町が揺れたそのとき、東日本大震災が起きた。
結局、問題はウヤムヤになったままだ。
不信任騒動から一夜明けた6月3日、参院予算委員会でこの献金問題が再び俎上に載った。
自民党の西田昌司参院議員の質問に、菅首相はこう答えた。
「3月11日に(献金問題の)指摘を受け、またその前の日か、週刊誌などからの取材がありましたので、私自身、事実関係を調べました。その時点では、事実関係が判明してなかったので、わかる範囲ことを申し上げ、その後、弁護士にお願いして調査していただいた。最終的に本人に弁護士が直接会って、国籍を証明する公的文書で外国籍だとわかりましたので、献金はすべて返還しました」
そして、こう強調した。
「外国籍だとは、まったく承知していませんでした」
実は、この答弁には〝ウソ” がある。
菅首相の言う 「週刊誌」とは本誌のことである。
本誌は3月9日夜、菅首相に質問状を出し、翌10日、弁護士から「事実の確認ができ次第、適切な対応を取る」との回答を受け取った。
そして本誌が都内に出回る大震災当日の3月11日、朝日新聞が朝刊でこの問題を報じ、菅首相は今回の答弁と同様、「外国籍の方とは承知していなかった。確認されれば 全額を返金したい」と説明した。
その後、菅首相は、震災3日後の14日にK氏側に返金したことを明らかにしている。
この間、本誌はどうにも腑に落ちない思いだった。
というのも、記事が出る前の時点で菅首相側がK氏側に返金したという情報をつかんでいたからだ。
「週刊朝日の質問状に驚いた菅首相サイドが10日、秘密裏にK氏側と接触して、領収書と引き換えに返金しています。なんで14日に返したなんて言ってるんですかね」(永田町関係者)
なぜ菅首相は、こんな〝ウソ″の説明を繰り返しているのか。
実はこの日付の違いは大きな意味を持つ。
政治資金規正法は外国人からの寄付を禁じているが、「外国人だと知らなかった」ら罰則の対象にはならない。
しかし、弁護士が確認する前に返金したとなれば、菅首相はK氏が外国籍であることを以前から〝知っていた″ことを白白したようなものである。
そして、「14日」という日付にも意味があった。
この日、東京・日比谷の帝国ホテルのラウンジで午後5時から約1時間半にわたって、K氏は菅首相の代理人弁護士と会っていた。
なぜ本誌がそんなことを知っているのか。
それは、2人の帰り際、本誌がK氏を直撃したからだ。
「今日は菅さんの弁護士と何のお話ですか?」
「菅さんは在日韓国人だと知らなかったと言っていますが、本当ですか?」
記者が声をかけたが、K氏は無言でタクシーに乗り込み、去っていった。
「この日は、今後の対策を話し合うため、菅さんの弁護士とKさんが初めて会った日でした。そこで直撃されたのを逆手にとって、『14日に返金した』と言いだしたんじゃないですか」(先の永田町関係者)
震災発生直後に自らの保身に労を惜しまないところが、いかにも菅首相らしいが、彼がK氏の〝出自″を知っていたと思われる傍証は、ほかにもある。
「記事が出る数日前、菅さんがKさんの携帯に電話し『何かあったら帰化したことにしてほしい』と頼み込んだというのです。前原さんが辞任して心配になったのでしょう。逆に言えば、菅さんはKさんが在日だということを知っていたわけですよ」(民団関係者)
…以下続く。