南北朝鮮の建国神話と「反日」による国家的正統性――宮脇淳子が論じる光復節、事大主義、南北分断と歴史認識

宮脇淳子氏の著作から、1945年8月15日の「光復」をめぐる歴史認識、米ソによる朝鮮半島の分割占領、1948年の韓国建国、北朝鮮と韓国の国家的正統性、そして「反日」が両国のアイデンティティと建国神話にどのように位置づけられていると論じられているのかを紹介する。

2020年8月26日発信。
以下は前章の続きであり、宮脇淳子氏の著作から、戦後の朝鮮半島に成立した南北両体制の国家的正統性と建国神話について論じた部分を引用する。
本稿では、日本の敗戦後に朝鮮半島が米ソの占領下に置かれた過程、1948年の大韓民国成立、「光復節」という歴史認識、北朝鮮と韓国がそれぞれ国家の正統性をどのように構築してきたと宮脇氏が論じているのかを扱っている。
さらに、その構造の中で「反日」が両国のアイデンティティと歴史認識にどのような役割を果たしているとされるのかが論じられている。
以下、2020年8月26日の日本語原文を一字一句変更せず、そのまま掲載する。
2020-08-26
その時々に最も強いほうの属下に入る(事大主義)ことで生存をはかってきたので、日本にいた朝鮮人の一部は、戦勝国の側に立って、あたかも日本との戦争に勝った民族であるかのように

以下は前章の続きである。
南北朝鮮の建国そのものがフィクションで成り立っている 
繰り返しますが、日韓併合以後の36年間、日本統治下の朝鮮半島では近代的な国家建設が進みました。
朝鮮の人たちも一流国の国民になれたことを喜んで、生活水準も上がり、人口も増えていった。
それが日本の敗戦で、日本を見限って、それまで日本人として生きてきたことを隠さなければならなくなった。 
その時々に最も強いほうの属下に入る(事大主義)ことで生存をはかってきたので、日本にいた朝鮮人の一部は、戦勝国の側に立って、あたかも日本との戦争に勝った民族であるかのようにふるまった。
しかし、彼らは決して日本に勝ったわけではありません。
そこに戦後スタートした南北朝鮮の体制が抱える根本的な矛盾があるのです。 
韓国では毎年8月15日を[光復節]として祝います。
1945年8月15日の日本の敗戦と同時に植民地から解放されて民族として独立したというのが「光復」の意味ですが、これは真っ赤なウソで、このとき独立などしていないのです。 
朝鮮半島はヤルタ会談で決まったとおりに、北はソ連、南はアメリカの占領下に置かれます。
ところが、戦後すぐに米ソ冷戦がはじまり、東西の対立が激化していきます。
そこで韓国は南単独の選挙によって李承晩大統領を選出して1948年にアメリカからの独立を果たします。         
決して日本から独立したわけではないのです。
韓国は独立戦争で勝ち取られた国ではないために、国家の正統性がありません。
そこで、ウソの「歴史認識」を捏造して自らをだまし続け、日本にもそれを認めさせようとやっきになるのです。        
北朝鮮も韓国も、日本と戦って植民地支配を脱却して独立したというフィクションの建国神話で成り立っています。
そのフィクションに従えば、少なくとも反日パルチザン活動をしていたとされる金日成が建国した北朝鮮のほうに正統性があることになります。 
いま韓国で親北派が勢力を伸ばしているのも、国家としての正統性は北のほうが優位だからです。
韓国の朴槿恵大統領が反日政策をとったのも、親日派とされる父親の朴正熈大統領のイメージを打ち消す必要があることと同時に、反日こそが国家の正統性を高めるからなのです。
だから誰が大統領になっても反日をやめられないのです。
北朝鮮も反日をやめられない。
反日が自国のアイデンティティの基礎になっているからです。
北朝鮮と韓国はどちらがより反日かによって正統性を競い合う構造になっているのです。
それはウソを競い合っているのと同じです。
よりウソをついたほうが正統というおかしなゲームのルールで両国は競争しているのです。 
日本人ならば歴史の矛盾にすぐ気づいて対応をとるでしょうが、朝鮮半島ではウソでもなんでも主張したほうが勝ちの世界ですから、史実がどうだろうと関係ないのです。
韓国はいつも歴史認識問題を日本につきつけますが、彼らは本当の歴史になど興味はありません。
自分たちのほうが正しいということを主張するために歴史を持ち出しているだけなのです。
この稿続く。



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